カゲキにVガン

今日、偶然ファミリー劇場にて
Vガンダム』の37話『逆襲ツインラッド』を
作業しながらではありますが観ました。

実はこのエピソード、
オイラにとっては『Vガンダム』の中でも
心に残るエピソードのひとつなのです。


サブタイトルだけだとどんな内容かサッパリですが
前の36話でウッソの母ちゃんが死んでしまって
落ち込んでるウッソを仲間たちが元気づけようとするのです。
が、停戦状態にあるのに
バイク乗りの方々が攻めてくる・・・といった話です。


もしも『Vガンダム』が劇場映画として
短くまとめられるとしたら
カットされてしまうエピソードのような気がしますが

この話で語られてるメッセージは
オイラにとってとても大きいものでした。



海が汚れてしまい
死んだクジラたちが海岸にうちあげられて腐り
臭いにおいを出しています。

人間も同じ生き物です。
ケガをしたら血が流れます。
死ぬと腐るし臭いにおいを出します。

こんな風に死ぬのはいやだ。
でもクジラたちが
こんな風に死ぬ世界を作ってしまったのは人間。
そうならない世界を作らなくてはいけない。

人間も生き物だから必ず死ぬけれど
一生懸命生きていけば
きっときれいに死ねる。

きれいに死ぬことができるよう、
今をしっかり生きていこう。


・・・と、こんなカンジの会話が
子供であるシャクティたちによって
短時間に展開されます。
子供なのに達観してるぜ、シャクティ

さらに物語のラストは


人が必ず死ぬものだとして
母さんを殺された僕の憎しみは
消すことが出来るのだろうか?


・・・といった風な
ウッソのモノローグで終わります。


こうして文字にしてみると
当たり前のことを言ってるだけなんですが
「死ぬために生きる」といった内容が
まだガキだったオイラには衝撃!

正直、未来ある若人には(ワライ)
リアルタイムでは理解しがたいものがありましたが
おかげで「死」とゆうものを
考えるキッカケになった気がします。


生きているから死ぬ。
ほんと、あたりまえのことなんですよね。
ご飯食べたらウンコになるくらいあたりまえのこと。


だから、とゆうワケでもないですが
今のオイラは蚊を殺すことも
ためらうようになってしまいましたが(アセ)



この回の脚本は
先日亡くなられた、おけやあきらさん。
おけやさんの脚本にトミノ監督がどこまで手を入れてるか
わかりませんが
おけやさんのメッセージ性の強い作風をみると
結構な割合で、脚本段階からのものなのかもしれません。


ちなみにこの回は
しんぼさんの作監の中村プロの回なので
作画も良作画!
とてもイイカンジです。


「失敗作」なんてトミノ監督自らの言葉もありますし、
いろいろアレなところもあるんですが
観るべきところも多い『Vガンダム』。

オイラにとってもとても愛しいアニメなのです。