カゲキに・・・

書くべきか書かざるべきか・・・
ここしばらく悩んでいたことがあるのですが
書くことにします!

人によってはいい気分にならないかもな話題かもですが
その場合はスルーしてくださいませ〜



先日、オイラは吉祥寺に出かけておりました。

吉祥寺はそんなに多くは無いものの
ちょくちょく脚を運ぶところですので
オイラとしても行き慣れた場所ではあります。

用事が終わった後、
軽く寄り道をしながら
さほどいつもの日常と変わらない感覚で
帰ろうとしていました。


駅のホームで
あと数分で目的の電車が来るタイミングでした。


ほぼ真正面くらいの視界・・・
午後一時の方角・・・てカンジでしょうか?
違和感のある動きが眼に入りました。


オイラの立っていたホームの
ちょうど反対側のホームから
人が
線路に落ちたのでした。

つまづいたのか、
でんぐり返しをするような感じで
その人は落ちてしまいました。

線路の真ん中で仰向けになってしまったその人は
男性の老人のようで
白髪に眼鏡、ヒゲがあったように思います。

その男性自身も驚いたのか
手をケンタッキーのおじさんのように胸の前に出した状態で
倒れたまま
あわあわとしているカンジでした。


数メートル前・・・
オイラの目の前とはいえ
線路を1本はさんだ向こうです。
こうゆう状態の時、オイラは助けに行くべきなのか?どうなのか・・・

一瞬考えた時でしょうか?
女性の声が聞こえた気がして
眼をその男性から右に向けると

その男性が倒れてる線路に
今まさに電車が止まろうと走ってきている状況でした。

男性までの距離は20メートル・・・
いや15メートル?
ああもお10メートル!?

電車がなにか音を立てて止まろうとしていたように思うのですが
どんな音だったか思い出せません。
オイラが「ああああああ〜」と声を出してしまったことは覚えています。

みるみるうちに倒れてる男性との距離は縮まってしまい
5メートル無いくらいの距離の時になった時に
オイラは無意識に顔を・・・とゆうか体ごと
自動的に背けてしまっていました。


死んだ!


なんか人が集まってきているのはわかりましたが
とてもオイラは見る気になれません。
事故のあった線路とは逆の側に移動していました。

どのくらいの時間だったのか・・・
ふと考えてみるとオイラの乗る予定だった電車も来ません。
そりゃそうか。

その日、その時間には雨もパラパラしてて
半袖のオイラには寒くなってきていました。

このままの状態がどれくらい続くのか・・・
ひょっとしたらさほど長い時間でもなかったのかもしれません。
しばらくして
救急車の音が聞こえてきました。


ああ・・・
オイラもクリエイターのハシクレであるならば
こうゆう時にも状況を観察するべきではないのか?
・・・などといった小さいプロ意識が
その救急車の音で動き出し
集まってる人の顔や様子を見る余裕ができてきました。


おそるおそる止まってる電車のほうも見てみました。
男性の倒れていた場所から
さらに10メートルほど進んだ場所で
電車は止まっていました。

なんとなく勝手にオイラは
男性が車輪にひかれてはさまれて
血しぶきとか飛び散ってるようなイメージがあったのですが
そんなものは見えません。


考えてみれば
電車はホームに入る段階でスピードを落としているワケですし
倒れている男性も
線路の真ん中に上半身があるような状態でしたから
脚のあたりは線路の上には出てたかもですが
頭とかが電車の直撃を受けたわけではないのかも・・・?

でも線路の枕木から電車の車体までの距離ってどのくらい?
直接ぶつからなくても体のどこかが電車に引っかかって
引きずられて・・・なんてこともあるのかも・・・?

ともかく男性がどこにいるかもわからない状態でしたが
即死ではないように感じました。
でも病院に行ってから死ぬ・・・なんてこともあるワケで
どうなんだろう?


だんだんと
思わず眼をそらせてしまった自分に腹が立ってきます。

その男性はまだわかりませんが
人が死ぬことは生きていれば当然のことなのだから
受け入れていくべきことのはず・・・
そう思っているオイラなのに
とっさの時には眼をそむけてしまった・・・

自分の弱さを思い知らされてしまったのでした。


しばらくして止まっていた電車のドアが開きました。
そう、
男性をひいた後、止まってる電車はそのままでしたから
電車に乗ってる人もそのまま車内にいる状態・・・
それはそれでイヤな状態だったのかも・・・

男性を救出するために
駅員とかではない
特殊な人たちが駆けつけてきていました。

向かいのホームにはビニールのシートのような幕が作られ、
事故の現場が見えないようになっていきます。

なんにしても
オイラのいるホームからでも
何が起こってるのか
イマイチ状況がわからない状態でした。


そのうち
事故が起こったホームの
ホームをはさんだ向こう側・・・
オイラからだと2本向こうの線路を電車が走り始めました。

状況もわからないですし、
そのままだといいかげん寒くてたまらなくなってきていたので
オイラはその場を去ることにしました。

男性のことも気になるけれど
ネットとかでも情報はわかるだろう・・・そう思いました。



・・・でもそんなことは無かったのだった!

家に帰って調べてみてあらためて思ったのは
吉祥寺や中央線での事故・・・なんてことは
さほどめずらしいことでも無い・・・てこと。

そりゃそうですよね。
確かにこれまでも
仕事柄、あまり出かけることの多くないオイラですらも
中央線が人身事故で遅れてる・・・なんてことは
何度か経験していました。

今回の事故も
そんなひとつにしかすぎないのです。

でも交通情報として
「人身事故で遅れ」と無機的に伝えられる文章には
オイラが数メートル先で見た状況も
よくある日常のひとつとしてかだづけられてしまう
なにかフクザツな気分でした。


だって・・・
人が死ぬのはあたりまえかもしれないけれど
目の前で人が電車にひかれるのを見る・・・なんてのは
(いや、ひかれる瞬間は見てないですケド)
生まれてはじめてだったんだヨ!
今後だってそうは無いヨ!


オイラにとってはよくある日常とは
言えないことだったんだヨ!



カリ城
カリオストロ伯爵が時計の針にはさまれて死ぬけど
アレを生で見た・・・と思えば
オイラのフクザツな気分もちょっとはわかってもらえるかと・・・

・・・と、ついやっぱり
アニメと絡めてしまうオイラなのであった・・・



・・・と
そんなことを思っていたオイラなのですが
その男性、無事だったようで・・・
なんだかホッとしているオイラがいますヨ・・・

だからこうして日記にも書くことにしたワケですが。

http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20080929ddlk13040154000c.html

人が死ぬことは生きていれば当然かもだけど
生きているほうがいいと、やっぱり思ってしまいますよね。
もちろん、生きているのは辛いこともあるけれど・・・

いつか死ぬ日は必ず来るのだから
だからこそ、その日までしっかりちゃんと生きたいものです!